株式会社コミネ様

販売管理システムと倉庫管理システムのAPI連携によるピッキング作業のシステム化・標準化を実現

株式会社コミネ様

プロテクターやジャケットなど、主にバイクウェアを製造、国内・海外に卸販売を行っている株式会社コミネ様。
倉庫作業及び管理業務の属人化が課題となっていた中、この度PCA商魂商管とWMS(倉庫管理システム)のAPI連携を導入頂きました。導入により、今まで手作業で行われていたピッキング作業のシステム化・標準化を実現し、さらなる業務改善を目指しています。
現在の活用状況や今後の構想をお伺いしました。

販売管理システムと倉庫管理システムのAPI連携によるピッキング作業のシステム化・標準化を実現

導入の背景:ピッキング作業の属人化

今回、PCA商魂商管とWMS(倉庫管理システム)のAPI連携を導入頂きましたが、導入の経緯について教えてください。

システムの導入以前は本社と倉庫が同一社屋にあり、販売管理システムから出荷伝票(兼ピッキングリスト)を紙で出力→それを見て倉庫で製品を探す→出荷伝票にペンでチェック(ピッキング)という流れで作業していました。その頃は倉庫内のロケーション管理もしておらず、製品の場所も人の記憶に頼っていたため、作業の属人化が著しい状況でした。
そのような状況で、本社と倉庫が移転・分離することになり、それに伴って新システムの導入を決めました。

新システム導入に辺り、弊社クレシードにご依頼頂いた決めては何でしょうか。

他社にもいくつかお声がけしたのですが、どこもあまりよい返事がもらえませんでした。その中でクレシードさんは非常に前向きな返事をいただき、レスポンスも非常に早かったのでお願いすることになりました。

導入のプロセス

システム導入に辺り、苦労した点や変化した点はございましたか。

2019年1月から新倉庫での出荷作業がスタートしましたが、API連携が使えるようになるのが1月下旬からでした。1ヶ月ほど新環境での出荷作業をAPIなしで行わなければならず、連携の部分を手作業で行いましたがとにかく煩雑でした。伝票を起こす本社(PCA商魂商管)と出荷作業を行う倉庫(WMS)で在庫テーブルが2つあることが問題で、それらが自動的に連携されないため食い違いが起きないように必死で作業していました。つまり本社側のシステム(PCA商魂商管)上では注文を受けて、どんどん在庫量が変わっていくのですが、倉庫側のシステム上では本社からの出荷指示を受けない限り在庫量が変わらないわけです。数量変更があった場合などはてんてこまいで確認作業にかなりの時間を要しました。

APIの稼働後は自動的に倉庫側のシステムに出荷指示が出され、2つのテーブルが一致するので一気に楽になりました。自分で連携の部分の作業をやってみて、これは人のやる作業ではないな、と感じました。APIを使わずに人力で2つのテーブルを連携するのは現実的ではないでしょう。結果的に旧事務所からの引っ越し、システム導入によって現場作業がシステム化され、モノを探し回ることもなくなり、ピッキングも効率化されました。工数も減り、作業が楽になりました。少し大袈裟な言い方になりますが運用方法が180度変わったといってもいいぐらいです。

導入効果:ピッキング作業のシステム化・標準化による業務効率化

導入後、どのような効果がありましたか。

新システムの導入後(本社・倉庫移転後)は本社と倉庫が物理的に分離しましたが、倉庫管理システムによってロケーション管理を行うことで倉庫作業の属人化がなくなり、システム化・標準化されました。これによって誰でも製品の場所が分かり、作業できるようになったのは大きな効果です。
また、在庫量が数値で可視化されることによって、以前は目で見て確認していた在庫量が数値で分かるようになり、見える化がなされました。
当初はAPIがどういう形になるのか不明でしたがPCA商魂商管とWMSのリアルタイム連携が実現されたことによって本社から倉庫への急な出荷指示にも対応できるようになり、タイムラグが削減されました。

導入後、社内からの反応や浸透度はいかがですか。

APIの機能は特に意識しないでも勝手に本社と倉庫のシステムを連携してくれるので、何となくしか仕組みを分かっていなくても問題なく使えるのが良い、との意見が現場ではよく聞かれます。
WMSは直観的に使えるツールなので現場では割とすぐに順応できました。APIは基本的には30分に一度データ連携を行いますが、すぐにデータをWMS側に送りたいときの手動ボタンがついていますよね。これに関しても直観的に使えるので説明したら現場でもそんなに戸惑いもなく使っています。

今後の予定

今後の改善点や、ご要望はございますか。

現状は満足しています。当初こちらが要望したものは100%叶えられていると言っていいと思います。
あえて言うならば在庫に不良品が出た場合にそれがPCA側にフィードバックされないことです。現システムのデータ連携はPCA→WMSの一方通行なので、今後WMS→PCAのデータ連携もあるとより良いと思います。
また、引っ越しをして本社と倉庫が物理的に離れたので在庫データ以外にも連携したいデータはまだあります。例えば現システムでは箱にメモを付けたりといった梱包の指示まではシステム上で連携することはできません。ですが、これらを実現させるとなるとPCA、WMSを改修するというよりは、使うシステムそのものを変えるぐらいの話になってくるかと思います。規模が大きくなり、不良の点数が大幅に増えたりしたらまた検討しようと思いますが当面は電話やメールなど、コミュニケーションで解決できる問題なのでこのまま運用していこうと思っています。

株式会社コミネ様
社名 株式会社コミネ
事業内容 オートバイ用品の企画、製造、販売
創業 1917年(大正6年)4月14日
本社 東京都荒川区町屋1-38-16 菱興町屋ビル 2F
URL https://www.komine.ac/